ニューロフォリア SUPER COMIC CITY 関西 18参加します!
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SUPER COMIC CITY 関西 18参加します!

※8月19日までこの記事が一番上に出ます。

NEWROPHORIA
6号館Dゾーン る68b
にてお待ちしております!

新刊は「異説 黒田千年桜」
ペルソナ2罰に出てくるイベントキャラクター+ペルソナの周防辰之進×黒田純之介の
ゲーム内の数少ない情報から妄想をめぐらせて作ったお話です。純之介・芙蓉僧正の一生の物語。
異説 黒田千年桜表紙/更紗三三様
【R-18/A5/108P/900円】
モンパルナスの更紗三三さまに表紙と本文に
1ページ描いてくださいとお願いした本です!

いろいろ内容を考慮したうえで、私のわがままを聞き入れてくださって、
本当、妄太郎ペコペコバッタになるしかねーわなレベルです><;;;

ちなみにイベントでは既刊すべて持っていきます。
「ディアラマ」「ハマオン」「Pluck the Blooddy Rose.」
新刊の姉妹?みたいな存在の「奇説 黒田女媧伝」も!


↓以下 本文サンプルです!!!
――街の異変に耐え切れず、命を終えようとしている一本の桜の木
           樹木医はその根元から二本の書簡を発見する。

 内容は周防辰之進のたった四年間を綴った年表であった。
十五歳から、享年十九歳までの記録。
そして、もう一つの方には、つらつらと書かれたいわゆる恋文だ。

「この千年桜は貴方様のために残し置きます。
 もし、貴方様が先に生まれ変わったとしても、
 この桜が純之介だと思って待っていて下さいね。
 きっとそのうち、貴方様の傍に純之介が参りますから。
 何度でも、何度でも…貴方の傍に参ります。
 きっとこの桜の木も、せめて千年は持ちこたえてくれますよ。
 だってこの珠閒瑠は言霊の力が巡る地ですもの。
 だから、こうしてここに書く言霊はきっと現実になります。
 だから…私と貴方はずっとずっと一緒なのです。
 生まれ変わって、もう一度出会ったら、今度はちゃんと最初から言いますね。
 ずっとずっとお傍にいられるように、愛していますと。 黒田純之介」


――澄丸清忠に大事な家族を、家族のように思っていた人々を惨殺された。周防辰之進。
   彼の命を救ったのは、偶然通りかかった少年の澄んだ歌声だった。


 腐臭漂う屋敷の中で、うつろな瞳で畳を見つめて小さく嗚咽を上げながら、辰之進は父の首を抱きしめた。これからどうしたらよいのだろうかと立ち上がることも出来なかった。その時、ふと歌声が聞こえてきた。辰之進は遠すぎてもやもやとしか聞こえないその歌を、なんだかもっと近くで聞きたいと思い、父の首を抱いたまま、血で濡れた畳に滑りそうになりつつも歩いて行った。

よくよくめでたく舞うものは
巫(こうなぎ)小楢葉 車の筒(どう)とかや、
やちくま繻子(ひき)舞手傀儡
花の園には蝶小鳥

 なんともおめでたい歌ではないか…この場に似つかわしくない歌を歌う、憎い奴はどこにいるのだろう…。だけど…どことなく哀愁のある歌声に、怒りや悲しみだけでなく、不思議といろんな感情を揺すぶられた。笑える場所ではないのに、不思議と笑みまで零れそうになる。
「誰だ…誰がそこにいるんだ…?」
 辰之進はかすれた声を上げる。
「辰之進様!」
突然体をガバと抱きしめられる。辰之進が振り向くと、そこにはなんとか生き延びることのできた周防家の者達が待っていた。
「今…歌っていたのは誰だ?」
「歌…ですか?」
 辰之進を抱きしめた女中は首を振った。
「さぁ、私は存じ上げませんが…」


――復讐をするために日々鍛錬を重ねる齢十四の辰之進。
   岩戸山で出会ったのは、あの時、歌を歌っていた少年だった。


 身近に感じる純之介の吐息に心臓を高鳴らせながらその腕を払う。辰之進は妙な悔しさを覚えながら純之介の体を弾き剥がす。純之介は…それでもこちらをみて柔らかく笑う。
「辰之進様の着物、お香のいい匂い…ふふっ」
 辰之進はまたからかわれた悔しさに頭に血が上る。
「まったく奇妙な奴だな…遊女みたいなそぶりを見せたと思えば、今度は忍だと?からかうのもいい加減にしろよ…!!」
 純之介は戸惑ったように口元に袖を寄せると、少し悲しそうな表情を見せた。
「か、からかったことは謝ります。本当は、貴方のお傍にいたいなと思っているだけなのです…。私には家はありませんし、本当は忍ですらなくて、男巫…といってもそうでもなく…白拍子…とも言えない…貴方にどういう私を示せばよいのか…私にはさっぱりわからない」
 純之介は弱弱しく微笑む。目の端にじんわりと涙を溜めて…辰之進はその姿にさすがに申し訳ないことをしたなと思った。


――同い年くらいであり、幼いのに頼る身のない二人は意気投合する。
    お互いがお互いを守り、強めあい、成長していく。

    しかし、運命は二人を結びつけることはなかった。
    周防家と天野家は、悲願である清忠打倒の為に結ばれるのであった。

    婚姻の決まった夜、辰之進と純之介は、身を寄せ合う。

 
 純之介は身をよじり、腹に力を込めながら自分の持てる全てで辰之進を気持ちよくしてあげたかった。辰之進もそれを感じ、純之介が体で誘導するのに任せ、ひたすら腰を振り、この感触を純之介が忘れてしまわぬように体を穿つ。
 やがて辰之進は純之介の中に熱い精液を流し込む。身体をのけぞらし、純之介も辰之進の体を熱い精液で濡らす。辰之進は結合部を離すと、ただ純之介をぎゅっと抱きしめた。純之介はただ、その大きな辰之進の体に包まれ、早い鼓動を聞きながら縮こまる。
「ずっとこのままで居られればいいのに…」
 そうつぶやく声が純之介の体に響く。

恋ひ恋ひて 邂逅(たまさか)に逢ひて
寝たる夜の夢は如何に見る
さしさしきしと たくとこそみれ

 純之介が小さく歌う。
「こう…か?」
 そういって辰之進はくすくす笑いながら少しずつ力強く抱きしめる。純之介も、手を伸ばし、辰之進の首を抱きし
めた。
「これからも夢の中でなら…お相手しますゆえ…」
 純之介の声は震えている。
「…うん…」
 純之介の体は小さく、きしと音を立てた。


――そして、辰之進と舞姫の婚姻の夜。


 辰之進と舞姫、二人の背中には、一族の重い歴史がのしかかっていた。その後ろでは、家族のない純之介が控えていた。周防、天野両家の幸せを願い、清忠打倒への希望を見ていた。最後にまた、辰之進が抱いてくれたからこそ心が決まっていた。私は辰之進様の家来、影、そして友。父が言っていたではないか…忍は感情を堪える者ぞと。

 婚姻を終え、二人が体を重ねるであろう夜、純之介は一人芙蓉の庭に舞う。

さしさしきしと…たくとこそみれ

 芙蓉の花ももうじき季節を終える。だけれども…あの二人の前に伸びる。夏の太陽の照る熱い熱い砂の道は終わってはいない。もう辰之進と身を重ねることは許されない身だが…まだ彼のために賭ける命はあった。この舞は…この歌は…辰之進を愛する赤い芙蓉との決別のためであった。
赤い芙蓉は夜にその花びらを閉じ、ゆっくりと白へと変えてゆく。朝になるころにはきっと何事もなかったかのようにただ凛として、白の芙蓉は天を向いて咲くのだろう。

――今までの友人であり恋人であった自分から
   そっと辰之進を恋人のように愛した心を抜いていく。
    愛する辰之進の為に。家族でもない自分を大切にしてくれる大好きな周防家の為に。

「言ってください…お声が届くうちに…」
 純之介の頬から涙が流れる。辰之進の呼吸は荒い。きっと一言一言を吐く事すら辛いのだろう…。
「純之介…おまえを…ずっと…心の底から愛しておった…」
「辰之進…様…」
 あんなに勇ましかった武士も、ただの一人になってしまえば孤独にうち震える、一人の少年でしかなかった。こんなに痩せ細ってしまっても、わずか十九の少年だ…。こんな苦しい修行にも耐えれたのも…町の人々への愛、共に戦ってきた一族への愛、妻と未来を託した子への愛。そして何より、孤独を分かち会う一人がいたからだった。
「おまえを愛しておるから…この身を掛けて…澄丸を守ってみせる」
 純之介の孤独を知るから…やっとこの身よりのない純之介が、その細い足で歩いてやっと見つけた故郷を守ってやりたいと思うのだ。
「はい、貴方様を愛しております…だから…最後まで…最後までお供いたします」


愛しき、麗しの武士との出会い。

澄丸清忠との戦い。

悲しき別れ。

そして、最後には春の太陽のように照らす…希望。

「異説 黒田千年桜」

このお話は黒田純之介、芙蓉僧正の一生の物語。

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大幸妄太郎

Author:大幸妄太郎
ペル2(達淳)・ドリフターズ(とよいち)に
メロメロ多幸症の妄太郎です。女装・SMが好き。
ハッピーエンド主義者。
サークル名:ニューロフォリア
通販ページ:http://www.chalema.com/book/newrophoria/
メール:mohtaro_2ew6phoria★hotmail.co.jp
(★を@にかえてください!)

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