ニューロフォリア 罰クリア感想とニャルラトホテプ観。
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罰クリア感想とニャルラトホテプ観。

普遍的無意識の影、ニャルラトホテプ、シャドウ、悪魔、
そしてフィレモン、イゴール達…

人間でない彼らの存在に私的な答えを見つけた気がしました。
だからそれを罰クリアの感想に絡めてまとめてみます。

罰ネタバレ! 
竜蔵の演説に対し、鋭い一言。

克哉
「もっともらしい事をほざいてくれたが、貴様がやっていることは、三流ペテン師と同じだ!」


パオフゥ
「まったくだぜ…くだらねぇ呪いで人を惑わしやがって…もうろくしたじじいの考えそうなこった!」


そして、ニャルラトホテプに向けられた、言葉。

パオフゥ
「ああ、うるせぇ…運命運命…同じことしか言えねぇのか…?
 いいか、達哉…運命なんてのはな…」

克哉
「後出しの預言と何も変わらん。何かが起こった後で、こう言えばいいんだ…」

うらら
「「全部運命だった」ってね!」


私は度々シャドウの存在について考えていて、何度も壁にぶち当たっては
いろいろと意見を変えてきたのですが、これはもう最後の結論だといってもいいと思います。

普遍的無意識の影=ニャルラトホテプ=シャドウ
この三つの存在は、過去人間が乗り越えてきた、弱かった自分です。


人間は生きる上で、様々なステップを踏みます。
できなかったことが努力しようと思える心を持つことで、成すことができたり、
どうしても過去乗り越えられなかった心の傷を乗り越えたり、

竜蔵もシャドウもニャルラトホテプも悪役としては本当に魅力的で、演説部分なんて
じっくり読むと引き込まれ、一瞬こいつらが本当のことを言ってんじゃないかと思うレベルです。

でも、彼らが言ってることは、すべてはペテンの技のなせるものであり、
人間の弱い過去をほじくりかえしたものでしかありません。


竜蔵・アメノトリフネ制御室での演説
「(前略)我々は問う!今までの人の歴史はなんだったのかと!!
 雑多な宗教!民族!欲望!そして価値観!これらに彩られた人類の歴史は、
 「罪の歴史」ではなかったかと!! 」


 過去のこと…

竜蔵・珠閒瑠城での演説
「見下ろしてみよ!今でも人は日々の吉凶を占い、ジンクスを気にし、ツキとともにあることを願う。
無意識に呪力を求める心は止められん!そこに渦巻く力もだ!」


これから乗り越えられるかどうかが試されるべき事の結論を、
まだ見ぬうちにもっともらしく言う。それが竜蔵のペテンだと。

ニャルラトホテプ
「私が憎いか?しかし、それもお前たち人間が望んだことだ。
 お前たちの心の底にある滅びの渇望…それが私だ!
 影は、運命に逆らうものを決して許さん。」


こういうことが言えるのも、人が一度は誰も持つ心が弱った一瞬をもっともらしく言うから。
常日頃から絶望し続ける人なんていません。
だからフィレモンがいるわけで、達哉達も強くなれたわけで…。


過去の自分が後悔したことを見せつけられ、さも「今でもそう思っているんだろう?」
とシャドウに問われる克哉だったけれど、それに対してこう答えます。

シャドウ克哉に対して克哉がいう一言
「達哉…教えてやる…こいつが言ってる事は…半分当たりで半分外れだ!!」

パオフゥは、過去、自分が舞耶たちを利用しようとしていたこと、自分一人では
成しえなかった相棒の敵討ちを人の力を借りて成そうとした自分の弱さ、
そんな弱い自分をを認められなかったことをようやく皆に話します。

リバースオデュッセウスと対峙した後のパオフゥの一言
「ペルソナのせいじゃねぇ…法が無力なんじゃなえぇ…
 てめぇの事しか考えてなかった…俺が無力だったんだ…」


そして、達哉の姿をしたニャルラトホテプとの対峙を終えた舞耶に克哉がかける言葉。
「天野君、よく耐えた…奴は、僕らの心の闇を刺激して
 自分の力を増す腹づもりだ…ようやく理解できたよ」


そう、普遍的無意識の影を名乗る彼らが責めるのは人類、
または個人の過去の罪
だけなのです。

そして、彼らが責めるころにはもう、相手はそれを乗り越え、さらに強くなっている。
だから彼らは自分の影に対して言い放ちます。

確かにそうだったかもしれない!だけど、それは間違ってる!

過去を積み重ねれば積み重ねるほど出てくる弱い自分。
それを何度も乗り越えていく過程。
常に光に向かって歩く人の後ろにあるのは影。

影はしょせん人が光に向いて続ける限り、自分の後ろについて回るもの。
人や物体があってこそ存在できるもの。


乗り越えられては困るのです、光に近づけば近づくほど
影は小さくなります、自分たちの存在が弱くなっていく。
だから強い言葉で過去を責め、相手の心を弱らせ、
人々の歩みを止めて後退させ、自分たちの存在を大きくしようとする。

逆に言えば人が絶望し、滅びを渇望すればするほど、力を増すのがニャルラトホテプなら、
人々が希望を持つほどに力を増すのがフィレモンです。

罰をやっていて、気になった部分は、街の人たちがアメノトリフネに乗って、
宇宙へと飛び出していったとき、罪の時みたいに絶望をしていなかったこと。
街の人のほとんどは、世界が崩壊したのは怖かったけれど、
「でも、こうなっちゃったら案外どうにかなるんじゃない?」と楽観的に考えている。

それもこれも、過去、世界崩壊とシバルバーでの脱出を乗り越えた過去を、
おぼろげながらもっている人たちだからです。
だから最初は今にも消え去りそうな姿をしていたフィレモンも、
ラストで姿かたちがはっきりした状態で現れます。

皆が罪世界という過去を乗り越え、希望を持ち始めたからです。

そしてまた、シャドウを倒すことで主人公たちは強くなります。
さらに過去を乗り越え、自分の力にしたから。

人々の絶望に縋り付いてしか存在できないニャルラトホテプは
倒された後、見苦しいまでに皆を罵り、あの知的に攻めてくる余裕のある
姿はすっかり消え去ります。

置いて行かれたくないから縋り付く子どもみたいなものです。
影は光に向かって歩いていく人に対して、ついていくことしかできません。


でも、人々は知っています。人間の中には常に影があることを。

パオフゥ
「くどいぜ…影の無ぇ人間なんぞいるかよ…
 てめぇの居場所がここだってのは憶えといてやる…さっさと行っちまいな…」


罪世界と罰世界は、ニャルラトホテプによって軽いリンク現象を起こしました。
これがニャルラトホテプの敗因になります。
人々は過去に乗り越えたことに対しては強くなる存在だからです。
だから私はこうも考えます。
リンク現象を起こされた罪世界の人々も、罰世界の自分たちを見ているはず、
同じ経験を繰り返し、乗り越えた自分の姿を見ているはず。
そして、それに対して希望を持たない訳がないと。

だから、罪世界に帰った達哉はきっと、希望を見ると。

パオフゥ
「達哉…お前さんに、一つ言い忘れてたぜ…
 大人になっても、いいことはあるぜ…ちっとはな…」

達哉
「ああ…わかってる…」
「俺達は、この海を通してつながってる…いつでも…会えるさ…」


大人たちが子どもより強いのは、過去の経験がたくさんあるから。
子どもたちが大人にかなわないのは、まだ経験していないことがたくさんあるから。
罪は子どもたちの物語、解決しない物語だと里見さんは言いました。
だから、罪を経た罰は大人の物語だからニャルラトホテプを打倒し、解決できました。

罪と罰は小説の上下巻の関係。
罪があって罰がある、だからどっちが優れてるとか実は言えない。
ペルソナ2は罪と罰がセットで一つの物語。

どこか物悲しい終わり方だったけど、とても素敵な物語でした…
罰を終えたことでなお一層、愛しいなぁと思います。

…だから…PSP版…はやくぅwwwwwwww

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大幸妄太郎

Author:大幸妄太郎
ペル2(達淳)・ドリフターズ(とよいち)に
メロメロ多幸症の妄太郎です。女装・SMが好き。
ハッピーエンド主義者。
サークル名:ニューロフォリア
通販ページ:http://www.chalema.com/book/newrophoria/
メール:mohtaro_2ew6phoria★hotmail.co.jp
(★を@にかえてください!)

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