ニューロフォリア 熊襲サンプル
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熊襲サンプル


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熊 襲
R-18・豊久×与一/A5/72P/700円


弓主が白羽の矢で落とせしは誰そ彼の魂か。
熊襲の国よりやってきた、クマクマしきタケルなり。
耳長の国に漂流せし二人の魂の物語。
 悠々と茜色の空を飛ぶ、名も知らぬ白い鳥。
 思い出すのは兄様と遠駆けしたときに寄った白鷺神社。
「与一、人は死んだならその魂を白鷺に変えて飛ぶというよ」
 本国から遙か遠き、この隅(クマ)の国の生活は実に満たされぬものだった。あまりに安穏すぎた。燃える平原に響く弦鳴りも遙か遠く、鏑も飛ばずに矢筒で眠る。
 ……だからこそこの隅々(クマクマ)しき森で罪を犯そうなどと思ったのかもしれぬ。凪の海のようなこの時を荒立てるために。

――矢をつがえ、夕暮れの中、一羽の白い鳥を打ち落とす。
    その先にあらわれたのは、エルフの少年たちがひきずる真っ赤な大男だった。

 ぶかぶかのエルフの上着の襟はたるみ、与一の体が露わになる。白い肌は太陽の光を受けてきらめき、木々の緑や空の青色の中でさらに際だった。
「男のよっで……女のよな肌して……」
 うっとりと両の手で豊久のマラをなでこするのに夢中になっている細い与一の腕をつかむ。与一は目を細めて、なぁに?と首を傾げ、腕を引かれるままに豊久の体に寝そべった。
 豊久は細い手首にくちびるを寄せ、肌から透ける血潮流れる青い静脈に真っ赤な舌を這わせた。与一はそのまま食いちぎられてしまうのではないかと考えるだけでぞくりと震えた。石鹸粉のさわやかなにおいと、己のマラの雄のにおい。その矛盾したような組み合わせはまるで、目の前でうっとりとマラを撫でる……性交とは無縁そうな……清純そうな若者のようだ。
 与一の瞳の奥に灯る暗い光は、豊久の欲望を揺るがせる。このままその白い肌にかじりつき、血をすすりたくなる。くちびるは小さくほほえんで「いいよ」と形を変える。
 与一はまたがった豊久の腰の上に起き上がり、腰を動かして己のマラと豊久のマラをこすり合わせた。
「こう……してると……豊久の……おっきすぎて……僕のが
……お子さまに見えちゃう……」
 もうすでに興奮状態の与一のマラの先からあふれ出す先走りが、ちゅっくちゅっくと水音をたてる。そのまま腰を振り続けながら、じれったそうに与一は上着を脱いでいく。ぶかぶかの上着が揺れるたび、細い腰が、ほどよく締まった体が露わになっていく。
「っふぅ……」
 上着をくぐり抜け、長い黒髪がさらりとこぼれ落ちる。白い肌を滑り、鞭打つようにはねる先を見ては、豊久は我慢し切れぬように熱い吐息をこぼす。腕にかかった上着を脱ごうとした与一の腰にそっと手を当ててやさしく腕を回し、その細身の体を草むらに倒した。
 緑の上に白い裸体が恥ずかしげに動く。押し倒されて急に変わった視界に戸惑うように、与一は辺りを見回した。青い空と、今にも己に食らいつかんとする……黒い獣。少し驚いた表情をしてみせたが、あのどうやってもひっかからなさそうな鈍感豊久が
本気になったと知ると、照れくさそうにニマっと笑った。
 豊久は腕にかかった上着を絞り上げ、緩く拘束した状態にする。
「え、なぁに?豊久……僕、そんなことしなくても逃げないよ?」
 ようやくずっと欲しいと思っていた相手が来てくれるというのに逃げたりするものか。信じてくれないの?と不機嫌そうにくちびるをとがらせた。
「さぁてな?いっき(すぐに)逃げ出したくなっかもしれんぞ?」
 意地悪く笑う豊久の笑みに、与一は感嘆のため息をもらした。この表情だ。普段はおとなしい青年といった感じなのに、戦場のにおいを吸い込み、刀を握ればあっと言う間に人間を越えて狂気の鬼神と変わる。彼が言うには、彼の尊敬するおじ上は『鬼島津』と呼ばれたらしい。その姿は豊久よりもすさまじいのかもしれないが、与一には十分、豊久も『鬼島津』だと思えた。
 脚を開いて挿入しやすいように腰を持ち上げ、後ろのすぼみに指をはわせた。与一のマラはうれしそうにふるえる。豊久は指をクッと押し入れると、与一は小さく鳴いて目を細め、のけぞる。指の異物感に反応してきゅっと締まった菊門がゆるむようにほぐした。体の反応とは正反対に、まだまだ余裕があると言わんばかりに豊久の首に腕を回し、挑発するように豊久を見つめた。それに応えるように、豊久は二本目の指を挿し入れる。太くて熱くて、少し固い指。
 くにくにと薄桃色の菊門を広げてはさらに奥を探るに入って
くる二本の指の感触を楽しむ。
「こんな……楽しいっこと……豊久と……できるなんて……」
 草がちくちくと肌をくすぐり、広げられると涼しい空気が中に入ってきてぞくりとふるえる。ツンとたった乳首を指先ではじかれて鳴いた。

◇ ◆ ◇

「な、なに一人で扱(こ)いてるの!?」
「んあ……おいは……少(ち)と……ものたりな……かっ……」
 与一はそんな恥ずかしそうにこちらを向いて、一人自分のマラを扱く豊久の背中を見ながら、悔しさで泣きそうになった。這いずるようにして豊久の背にしがみつく。
「な、何(な)よする!?」
 豊久もとんだ現場を抑えられて、恥ずかしさで顔を真っ赤にした。
「……僕、豊のイく顔見なきゃ満足しないからね!」
 まさか相手より先にいってしまった上に……満足してもらえなかっただなんて、こんな屈辱初めてだ。ついつい頭に血が上る。

――廃城での豊久とののんびり生活、しかし、
    戦と言う価値観の違いに戸惑いを覚え始める。
     その上、体の相性も最悪で……。

「気狂いじゃ!消死(けし)んために生きる人間なんぞかばって、犬死にするようにし向くっなんぞ!気狂いのすっこっじゃ!」
 信長はため息をついて豊久をにらむ。
「ハン、不器用な人間だなテメーもよ。死ぬために生きようとすればするほど、周りはおまえと共に狂奔するんだ。望む望まぬ関係なしにな……それを知っているんだろう?」
「みんなは俺に就いているんじゃね!俺の背中の向こに親父(おやっど)やおじ上の姿を見ちょっから就いてくるんだ!」
「ここは、薩州じゃねーっての!エルフたちの反応見りゃわかるだろうがよ!自覚しろ!テメェは大将の器なんだよバーカ!」
「こけ大将はいね!俺は誰のためにも戦わん!じゃっで、同(ひとっ)こち自分(わが)の功名のために生きればいいんだ。そしこ(そういうこと)だ!」
 豊久は背中を向ける。
「平行線じゃ」
 なんて頑固な大将さまだろうと信長は苦笑する。
「だの。平行線だにゃー。けどな、これだけは言うぞ?三十代のおまえがヘロヘロんなる相手を、五十代の俺に押しつけるなんて殺生はせんでほしいなぁ!」
 カラカラ笑う信長を見て、豊久は顔を真っ赤にして、おさまったころに振り返る。
「腹上死ば男のしあわせじゃろ」

―― 豊久と与一は、お互いもやもやを抱えたまま。
      ついに不満が爆発してケンカしてしまった。
        そんな時、エルフが取り戻した領地に現れるオルテの残兵たち。


 与一は木々の枝を渡って走りながら、小さな声で謝る。
「僕、僕……最低なこと言っちゃった……ごめんね……豊久……」
 それでも、与一は豊久のそばにいたかった。しかし、そんな
感情的な気持ちも、目の前の異変にすぐにかききえた。向こうの方になにやら煙が上がっているのが見えた。
「……敵?」
 むしゃくしゃした気持ちは一気に収まり、緊張感でいっぱいになった。ようやくとらえた一団の姿は、鎧や服の様子からオルテの兵だとすぐにわかった。おそるおそる近くまでいくと会話が聞こえた。
「もう少ししたらエルフを治める城塞が見えてくるはずだ」
 どうやら彼らはここから先の戦場で手ひどくやられてエルフの森まで撤退してきたらしかった。
「とりあえず食料を補給して、本国に帰ろう……」
「劣勢だったの、俺たちの隊だけだから、なんだか気が重いな」
「いやぁ、どうせあの戦はオルテの負けさ。これはここだけの話だからな?頼むぞ黙ってろよ!」
「そういやぁ、この時期はエルフの女を囲ってやがるんだろ?一人や二人、来客にあてがってくんねぇかなぁ」
 男達は下卑た笑いを漏らした。

――戦、飯、色気。単純明快ゆえに理解不能。
     だけどどうしてもそんな豊久が好き好き大好きな与一はどうでるか?

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大幸妄太郎

Author:大幸妄太郎
ペル2(達淳)・ドリフターズ(とよいち)に
メロメロ多幸症の妄太郎です。女装・SMが好き。
ハッピーエンド主義者。
サークル名:ニューロフォリア
通販ページ:http://www.chalema.com/book/newrophoria/
メール:mohtaro_2ew6phoria★hotmail.co.jp
(★を@にかえてください!)

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