ニューロフォリア 第一回がこれでいいのか?
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第一回がこれでいいのか?

ねぼけ眼で書いたしょうもないニート達也と大学生淳くん話。おちなしやまなしいみなし。えろもなし。

◆ ◆ ◆ ◆

「達哉、ほら、いい加減に起きて!」
いつまでもグダグダと起きない達哉の布団をひっぺがえす。
「いいじゃないか。どうせバイトもクビになったんだし。」
「こら、いい加減ダダこねないの…つらかったのはわかるんだけどさ

…」

バイクに乗れるはある程度飛ばせるわの、やっと天職かと思われたピザ屋の配達も、くだらない理由でクビになった。客から「周防君をお願いします!」とご指名を受けたとかで、無理矢理行かされた。たどり着くなり部屋に連れ込まれそうになり、得意の交渉術「目で殺す」で相手の動きを止めて「漢ってのはな!」で一喝してやれば、若い女客は黙って達哉を帰したのだった。しかし、そのクレームが店長に直できたらしく、達哉が何か物を言う前にクビにされたのだった。

「もう何も信じられない。」
淳の持った布団を奪ってまた包まる。本当はもうそんなことはどうでもよくなっていて、自分を心配する淳がかわいくてイタズラをしているのだった。
「達哉…」
淳の目の端に涙が光った。
「そんなにつらい思いをしたんだね…」
「俺が人間不信になったらどうする?」
「…!」
ほら、淳はこうやって達也を心底信じているから達哉のために涙を流

してくれる。なんだか得意になる。
「しょうがないな。今日はじっとしてていいから。今日は僕、達哉が病気だと思ってるからね。ずっと寝てていいからね?」
淳がエプロンを身に着けると、キッチンに小走りで向かう。
この畳を伝わってくるトトトトトという足音リズムも大好きだ。達哉はそっと目をつぶる。さてさて、これからどうしよう。布団の中で達哉はニヤリと笑った。
今日一日中暇でいて良いということは、たっぷり時間があるということ。ということは、今日大学がお休みの淳も一日中暇だということ。淳の時間も俺のものということ。なんだかそれだけで満足な気がして、達哉はフフフと笑って目をつぶる。
でもなんだか罪悪感が邪魔をした。
目を閉じると泣いている淳が浮かび上がる。

(まさかこんなちょっとのことで涙まで流すとは…。)

キッチンでは淳が味見をしているのが見えた。
「なぁ、淳。ごめん。俺ウソついた。」
逆行でまぶしくて、目を細めながら達哉は言った。
「なにが?」
淳は振り向かない。
「本当はあんまりきにしてない。」
淳がおたまを持ったまま、勢いよくこちらを振り向いた。
「えっ本当?」
淳は安心したようにニコリと笑うと、安心したように朝食を作る準備にかかる。うれしそうに肩が揺れている。なんだか達哉もほっと安心して笑顔になった。
「よかった…達哉が人間不信になっちゃったら僕、どうしようかと…」
達哉は布団から起き上がると、ソロソロっと淳に近寄ってそっと細い腰を抱いた。
「俺が人間不信になるわけないだろうが。」
頭一つ小さい淳のつむじにあごを乗せてやる。
「うん、そうだよね。達哉は強い人だもの。」
「…ばか、違うよ…」

…おまえがいるからだよ…。

達哉はそっと淳の髪の毛に顔をうずめた。

花の香り…。


淳の動きがふっと止まる。
「ねぇ、なんだかいい気分だよ…いいねぇ、こういうの…。新婚さんみたいっていうのかな?」
淳がまた作業を再開する。
「背中あったかい…」
「そうか…。ならよかった…。」
達哉はただだまって、込める力を強くした。
淳が朝食を作り上げるのを見守っていた。
謝らなくても許してくれる淳が好きだった。

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大幸妄太郎

Author:大幸妄太郎
ペル2(達淳)・ドリフターズ(とよいち)に
メロメロ多幸症の妄太郎です。女装・SMが好き。
ハッピーエンド主義者。
サークル名:ニューロフォリア
通販ページ:http://www.chalema.com/book/newrophoria/
メール:mohtaro_2ew6phoria★hotmail.co.jp
(★を@にかえてください!)

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