ニューロフォリア

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完二って、本気で女の子になりたかったんじゃないのか？

……っと思いました。
決定的じゃないのかと思ったのが、シャドウが化粧をしていたこと。
ムキムキマッチョな体がパックリ割れて、中から現れ出た薔薇園、
その中央に化粧をし、まるで女性が胸を隠すように
手を組んでいる完二そのままの姿の部分。

「男らしさ」を表現している割にはあまりに女性的すぎるんじゃないかなぁと。
シャドウの性格は確かに視聴者のために特徴的部分を強調しまくって
見ていて楽しい(シニカルな笑いですけど)番組に仕上げようとしているところはあります。
だけど、これまで戦ってきたシャドウたちが最終的に見せる姿は、
より本人の心に近い姿なんじゃないかなと思うんです。
だからこそ、テレビに影響されず、最終的に姿を変えて
「ペルソナ」になるんじゃないかなぁって。

本当は女の子と仲良くなりたかったから、積極的に近づいていった結果、
女性特有のあのねちっこい「陰口」やら「騙し」やらに気づいてしまったんじゃないか？
それゆえの「女性嫌い」発言じゃないのかなぁと。
なんか完二の言う女性の苦手な部分って、女の子たちだから
気づくことじゃないのかなぁとぼんやり思いました。

で、多分本心的にはそういう部分もあったと思うんですけど、
ずっと「男らしく」生活しているうちに、男らしさの素晴らしさに気づいて、
今の完二にとっては「男らしくあること」を目指すのが
夢とか理想になったのかなって。
だから、元自分の本心であった「女の子になりたかったシャドウ」を
殴り飛ばすことができたんじゃないかなぁって。

そう思うと本当、面白いキャラだなぁと思いました。完二。

あとこのダンジョンからすごく「八十稲葉という町自身の影」が
濃く見えてきた気がします。

「シニカルな笑いを求めてマヨナカテレビを視聴する人たち」

「笑うシャドウ」

それが表すのは何か？自分たちが楽しくなるためならば、
他人をここまで蹴落とすようなシャドウに仕立て上げるのは？
無意識な彼らの影が、ダンジョンにあふれるシャドウではないか？

結構P4て根暗いリアルな話ですな。
八十稲葉の町人たちはいつまでたっても陽介も主人公も「転校生」と呼ぶし、
バイトでも見せるよそ者への冷たさはなかなかのものです。

でもそういうリアルに暗い部分がペルソナ的だと思っているんで、すごく好きです。