ニューロフォリア 君と僕とランジェリー。
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君と僕とランジェリー。

アホエロ小説書いちゃった!!
pixivにも上げたけど、ブログの方にも上げときますwww
前回(学ランむいたらランジェリー。)とは
繋がってるようで繋がってないような感じですwww

ノリで書いたものだから、そこらへんはあまり気にしないで下さいwww

ランジェリー愛ですから…!!

※女装エロありです!!
(うちのブログに来る人で女装苦手な人はいるのかwww)
表紙にしてたヤツ。


君と僕とランジェリー。

 俺の腕の中で寝ている淳はワインレッドが大人っぽい、シースルーベビードールなんて着ていた。ぺたんこの胸をしていたって、胸の黒のレースの切り替え部分で強調されればなんだか魅惑的に見える、うーんと寝返りを打てば、切り替え部分から入ったスリットのせいで真っ白で舌を這わせ、吸い付きたくなる筋っぽい腹があらわれる。
 肌をうっすらと透過するベビードールの布を視線で辿ると、小さな女物のパンティーが女なら本来はついていないもので不自然に膨らんでいる。ごくりとつばを飲み込む。どこもかしこもねちっこく触りたくて、飾り立てられたその細身の体が刺激的で、ゾクゾクして、こんな状況で眠れない夜を過ごした。

 そもそも俺は、女物の下着だの服だの、まったくもって興味が無くて、ベビードールなんて単語すら知らなかった。レースやフリルやキラキラな小物なんて、縁がないと思っていた。どうしてこうなったか。それは俺の恋人が女装が趣味の美人な男だからだ。血統は折り紙つき。なんたってノーマ・ジーンの再来だなんていわれた女優の息子だもんな。

 さらさらと流れる黒髪に隠された顔半分、ときおり小さく俺の名をつぶやくルージュが取れかけの唇。細くて軽く筋肉もついてて、弾力があるとはいえない体が、どれだけ着飾っても淳は女ではなく、男だと証明していた。本当に不思議な存在で、そこそこ背丈の高い俺からしてみれば、小さな淳の体は、どれだけ貪っても、なんだかまだまだ飽き足らない思いを抱かせた。お金持ちなので、わざわざ俺を刺激するためにいたずらに衣装を変えては新しい興奮を提供してくれた。

 内に秘めた淫靡さを感じさせない、こんな淫猥な格好をしているのに、寝顔だけはとても穏やかな淳を見ていると、そんな顔していられなくなるくらいめちゃくちゃにしたくなって、体から熱がカッカと湧き上がるのを感じた。それでも、俺の中の獣性を押さえつけ、何するでもなく大人しく抱きしめたまま、さっきから起こすべきかどうかで悩んでいた。とっとと起こさないと、俺のアポロが暴走をはじめそうなのだが……。

 今日は土曜日の朝だし、無理に起きる必要もないし、腕を枕として提供している俺は、淳が起きなきゃ起きれない。それに、早く着替えてもらいたいという思いもあるし。やましい気持ちを抱いてしまう事が気になるのはもちろん、大切な淳には風邪なんかひいてもらいたくないのだ。細くて白くて貧血気味な淳が風邪を引けば、大ごとになってしまいそうな気がするのだ。

 俺はオホンオホンと咳をする。さっさと起こせばいいのだが、淳は昨晩のセックスで疲れ果てているからこれだけ熟睡しているのだ。無理をして俺の欲求を受け止めてくれた優しい淳になるだけ優しく接してあげたい、と思うのが漢心というものだろう。

 そっと、軽くひらかれた唇に人差し指を当てる。ぴくんっとまぶたが振るえる。昨晩貪ったルージュ。唇のひだの隙間に残る赤が指に着いたのを見て、劣情を覚える。俺にとってランジェリーを身にまとった淳は何を一つとっても、性欲をゆすぶる存在だ。
 これがもし、ランジェリーを身にまとった女が相手だったならば普通の感情だろうが、男としてでもなく、女としてでもない、色んな意味で淳に抱いている情欲は歪んでいる。昨晩も俺の中の獣性に気づいて怖ろしくなった。このままこういう関係を続けていいのかとも思う。

――だから、だから俺は少しでも紳士的に淳に接したいと思うのだ。

「……ん……」

 低いけど艶かしい声をあげ、やわらかな唇が開かれる。表情一つ一つの変化を見たくて、おでこをこつんとあわせる。ふるえる長いまつげ、目頭に涙をにじませている。

「朝ですよ、お嬢さん」

「……むぅっ……」

 俺のワイシャツを着た胸をぐっと掴んで小さくうなる。

「今日はデートするんじゃなかったんですか?」

 頬を擦り合わせるようにしてそっと耳元にささやくと、ようやくまぶたがうっすらと開かれる。潤んだ黒い瞳が、小さくのぞいた。

「……おはよう、淳」

「……今何時?」

 小さく寝ぼけた声で質問される。時計を見れば9時ごろ。若干起きるのには早い時間。デートは夢崎区をぶらぶらする程度の目的がないものなので、早く起きても何するでもないのだが。俺が差し出した時計を持って確認すると、淳がまた眠りに戻ろうと、俺の腕の中で丸まった。むっとしてベビードールを押しのけて、そっと腰になでるように触れる。俺の中の熱い欲望がむくりと起きる。ビクンっとふるえ、小さく淳があっと声を上げる。

「起きろ。そして俺を解放してくれ。知らないぞ?朝から暴発したのくらいたいか?」

 淳の手をそっと俺の股間に触れさせる。パンパンに張っているものに触れると、淳の手が優しくなでる。

「あ、朝からこんな……びんびん……」

「いちいちしてたら、キリがないだろう?ほら、起きて俺を開放してくれ」

 淳は照れくさそうにほほえむと俺から体を離す。でも、改めて頭をもたげた俺のものを見ると頬を染めてハァっとため息をつく。湿った唇に押し付けたい衝動。ごくりとつばをのんで抑え込む。

「ご、ご、ごめん!僕、君の体温があんまりに気持ちよくて……その……こ、こんな格好してたのも忘れてた……」

 ベビードールをつまみ、左右に開くとワインレッドの下から細い胴体が現れる。俺は苦笑しながらベッドから起き上がる。

「まだベッドでゴロゴロしてようっていうなら、淳の体使わせてもらおうかと思ったぞ」

 俺がワキワキと手を動かして脅すと、布団をかき寄せて恥ずかしそうにうつむいていた。

「ご、ごめんね。ホント僕、低血圧でなかなか起きられなくて……」

「いいさいいさ。トイレでしこしこやってきますって」

 淳は顔を真っ赤にする。

「ご、ごめん。僕のこと、気遣ってくれてるんだね……ホントゴメン……僕、いろいろと気にしなさすぎだよね……あの……お詫びはちゃんとするから……」

「ははっお詫びってなんだよ!勝手に勃させて痛い思いしたの俺のせいだ」

 本来、抱いちゃいけない性欲を制御できないのは俺のせい。それで淳を傷つけるというならこんな欲望無くなってしまえばいい。

   ◇

 トーストに目玉焼き、生野菜のサラダ。良い香りを放つ琥珀色のオニオンスープ。二人でキッチンに並んで作った適当な朝ごはんを食卓に並べ、二人で食べる。

「またそうやって俺を挑発してあそぶだろう?」

「あ、あ、遊びだなんて!」

 淳はワインカラーのベビードールの上から俺のワイシャツを羽織っている。淳はもじもじしながら、だって……と反論する。真っ白なワイシャツはひだをつくり、ワインレッドをうっすらと映す。透け具合がエロいんだ。それにそのワイシャツの丈も。数センチ残して股間を隠す程度。これはいけない。もじもじと裾で足を隠そうとするんじゃない。

「僕の服、せ、制服しかないじゃない?」

 確かにここは俺の家だし、淳の服なんてない。そもそも、淳が学ランの下にベビードールを着て俺の部屋に転がり込んでくる原因になったのは、俺が電話で淳を呼んだからだけど、ここ最近の淳への情欲の制御の利かない状態にまずいものを覚えていた。ボタンを押す俺の手もほぼ無意識。淳が少し怒りながらこの部屋にやって来るのもいつものことになってしまった。俺は何度か尋ねた。本当にこれでいいのかって。こんな扱いでいいのかって。そしたら、こうなることがこわかったと言った。でも、淳はほほえみながらこういうのだ。

『……でも、君だからいいんだよ……?』

「呼んだら、すぐに俺のうちに来てくれるのはいいんだがな、着替えはちゃんともってこような。確かに学ランの下がすぐランジェリーってのは刺激的でたまらないけど……」

 あまり調子をこかないようにしなければ、とは思うのだが、淳もノリノリだしいいかと甘い考えを抱いてしまうのだ。だから、俺の中では今、紳士化計画が練られていて、よっぽどのことがなければ淳を抱くまいと決めたのだ。今日のデートはちょっとした試練のつもりだ。

「……か、風邪引いたりしたらいけないからな……」

「……うん……」

 俺の顔が熱い、淳のほほが赤い。オニオンスープのせいだろうか。

「今日、夢崎区行ったら、俺んちに置いとく淳の服……買おうな」

「達哉はどういうのがいい?ウエイトレス?それとも婦警さんとか?」

 淳がいたずらっぽく笑う。

「コラ。普通の部屋着だろ。俺のだとブカブカすぎて……落ち着かないだろう」

 俺が怒ると、知ってるよっと言いたげにかわいらしく笑う。本当は答えたかった。ナースでお注射の時間ですとか言って欲しいな☆とか言いたかった。だけど、俺は紳士なのだ。そうだ。俺は紳士なのだ。

 シャツの首が緩んでいるところとか、長袖から指だけがのぞいてるとか、ごろ寝したときにのぞくおなかとか……とりあえず俺の服を貸しただけだと、あちこちにとんだ罠が潜んでいる。あと、淳はふだん、シンプルな格好をしたがるから、とりあえず色の薄いワイシャツは禁止しなければいけない。ほんのり色づいた乳首や大事な部分が透けて見えたりするから……買うとしても色の濃いシャツを買おう。

「うん、いつまでも達哉の服貸してもらってばっかりじゃいけないからね……でも、相手のうちに服を置いておくなんて……それじゃ本格的に恋人同士みたい……」

 淳の上目遣いがかわいい。さらっと流れる長い前髪の向こうからも、親愛の情が伝わってくる。

「……こ、恋人同士だろうが」

「えへへ……うん……」

「い、いつまでも続けてられる関係じゃないがな」

 俺がそういって話を切ると、淳が悲しそうな顔をした。

「イ、 イヤだろ?会うときがセックスしたいときだけとか……そ、そういうの……」

「達哉がそうしたいなら、僕はそれでいいよ……?」

「……俺がイヤだから、こんなこと言うんだろ。こんな関係続けてみろ、絶対淳は後悔する」

「……こ、後悔しないって約束するから……」

「そ、そんな顔で俺をみつめるの……やめろよな……」

 泣き出しそうな、ねだるような。この話題が本当に別れを切り出すものならそうなってしまうだろうが、別れを切り出したいんじゃなくて、この自堕落な生活をどうにかしたくて立ち上がろうとしてるのに……。

 淳はワイシャツの袖からちらりとのぞく細い手で、目玉焼きを乗せたトーストを両手で持ってかぶりつく。淳の歯で破られた黄身がトロリと唇を汚した。俺を見上げる黒い瞳が、ただ、潤んだ。

 お、俺は何も悪いことは言っていない。俺は淳が大切なだけなんだから……。


   ◇


「にしても、女物のショップ、多すぎだろう」
 お目当てのショップに寄った後、中身は大したことないのに見た目だけ立派なショッパーをぶらさげて、適当にウィンドウショッピングをしていたわけだが、やはりというか、この8割くらい女物しかない状況がどうも気に食わない。もう少しショップが多ければ、もっと楽しくなるのになと思う。

 まぁ、男物なんてどうせ、シャツとズボン以外ほとんどバリエーションはないのだが。ショップを作ろうにも独自の色を出すのに苦労するというものだろう。

 春日山の制服を着た淳が、俺の腕を掴みながら歩いている。休日なのに淳だけ制服というのもかわいそうなので、俺もセブンスの制服を着て二人でデートだった。

「簡単だよ。達哉も女装すればいいんだ。そうすればその8割も楽しいショップに早変わりだよ!」

「ゲェーっ!くだらん冗談いうなよな、淳。俺の女装なんか見てどうすんだよ。写真とってネタにでもするのか?」

 淳が少し寂しそうな表情をして、唇をとがらせた。

「そんなことしないよ。達哉だったらきっとすごくかわいい女の子になれると思ってるからだよ……サイズは難しいかもしれないけど、通販ならきっと見つかるし……」

「……くだらん提案もいらないぞ。そうだ、淳ってさ、普段女物はどこで買ってるんだ?」

「欲しいと思ったらその店でふつうに買うよ」

「が、学生服で?」

「うん。別に何も言われないし、気にもしないけど……」

 き、気にしようや店員さん。淳はいくらキレイだからって着てる学生服は男子校のものだろう。

「……で、でも、昨日着てたみたいな下着は通販で買ってるのか?さすがに普通に学生服で買ってるとかいわないよなぁ!」

 さっきからふっとウィンドウの前に立っては女物の服をじぃっと見てるから、なんとなくからかってみる。きっと、いくら僕でもそんなことしないよ!といいながら怒ってくるに違いない。

「うん!よくわかったね。この辺に僕の行き着けがあるよ……」

 淳はふりむいて、にこりとほほえむ。

「ウソ……だろ……」

「ウソじゃないよ?普通に学生服のままでも行くもの。そうだ!今朝のお詫び、君の選んだランジェリーを着るっていうの、どうかな?ど、どんなの選んだって僕、着てあげるから……」

 ウソだろう?淳が学生服のまま女物の下着を買いに行く!?だって淳はいくら女顔だって言っても、その目が覚めるような水色の制服は、男子校の制服で、この辺は2校しか高校がないから、その青さはより目立つはずだ。セブンスの制服を着てカレ服☆とかいうごまかしもできないはずだ。

 そ、そうだ。きっと雑貨店みたいになってて、ジョークグッズにまじってエログッズのランジェリーが置いてあるに違いない!きっとそうだ……とごまかしながら、淳に腕を引かれていきつけの店へと連行される。

「なに固まってるの?……おっかしいんだ……緊張してる?」

 しかし、想像とは全く違って、その、あまりにもオープンに、フッツーに女の子用のランジェリーショップだった。

「む、無理だろ。こんな中に入るとか無理だろ!!」

「平気だって!春日山って、結構女装趣味の子がいたりするんだよ。で、この店は大きめのサイズとかも用意してくれてるから、御用達になってるみたい!僕もここ、教えてもらったんだ!」

 まったく、なんだろう淳のこの無駄な行動力は……。

 明るい照明、ベビーピンクや白のふわふわしたカラーのかわいらしい内装。色とりどりのセール品のブラが前面にズラリと並んでいる。キラキラブリービームに目がくらみそうになる。なんでだろう。淳が着てるとそれはもうじっくりと見れるのに、ランジェリーショップってのはなんだか、商品のはずなのに、マジマジと見てはいけないような気がして目をそらしてしまう。

「何言ってるの、案外平気だって、ほらほら!」

 淳が俺の腕をぐいぐい引いて中に引き入れようとする。

「おまえ見ろよ!店員さんたち、こっち見て笑ってんじゃん!絶対俺たちを思春期真っ盛りで、ちょっとランジェリーショップひやかそうぜとか言ってるおふざけティーンエイジャーだと思ってるだろこれ!」

「わ、わけわからないこと言って抵抗しないの!ほら、入らないと選べないよ!」

「これでいい、これで!これ!」

 そう言って適当にセール品を引っつかむ。淳の白肌によく似合いそうな紺色に、白いレースをあしらったシックなブラだった。淳のご機嫌がますます悪くなる。

「こんなのたくさん持ってる!ほら、中、行くよ!」

「やーだー!入りたくないぃー!!俺のプライドがゆーるーさーなーいー!!」

「だっ駄々こねちゃだめ!」

 淳はパっと俺の手を離す。俺の体が淳から離れていく前に、スっと俺のブレザーから財布を抜き取る。

「も、もう。わかった。お金、達哉持ちだからね?そこで待ってて!」

 すっと街路樹の周りを囲む鉄のパイプせいのベンチを指差して、少し起こった風にしながら淳が駆けて行く。

 なかなか淳が戻らないものだから、ポケットに入っていた500円玉で、ピーダイで買ってきたハンバーガーにかじりつきながら待つ。時計を見ると30分ほど経過しただろうか。心配になってきたし、電話かけるかと携帯を取り出そうとしたとき、声を掛けられた。

「たっ達哉!……お、おまたせ!……こ、コレなら少し、恥ずかしくないよね……?」

 そういって現れた淳は、頭にスモークピンクの花のついたヘッドセット、シフォン地のワンピースは胸の下部分に黒のリボンで切り返しがついている。ヘッドセットの花の色とおそろいだった。その上に丈の短い黒のジャケットを羽織って、ラメ入りストッキングに黒のハイヒールを履いていた。

「ど、どこのお嬢様でしょう」

 めずらしく女の子らしい服を着た淳に戸惑う。淳が普段着るのは、生地は良くてもいかにもコスプレといった衣装か、大人びたドレスやゴスロリといったような服が多かった。

「さ、財布からっぽにしちゃった……」

「……どうせわざとなんだろ」

 えへへ、と笑いながら手渡してきたた財布を受け取って中身を見る。かろうじて2千円程度残っていた。今月のお給料をほぼ使い込まれてしまって、自然と涙がポツリと落ちる。

「ふ、ふふふ……ごめんごめん……かわいい服売ってて、欲しいなーって思ってて……」

「ぐぐぐ……ちゃっかりと状況を利用しやがって……」

 そ、そういえばえらく長い間ウィンドウにしがみついてるなぁ、と思ってた店のマネキンとコーディネートが似てるなぁと思ったよ。きっと上から下まで全部下さいってやつだろう。

「お、おまえなぁ!!」

 半泣きになりながら怒ろうとした俺に、ふわっと淳が絡みつく。腕を首に回され、腰を抱きしめられる。ハイヒールのせいでほぼ同じ背丈になった淳が、ぐっと下から突き上げるように唇を重ねてきた。トドメに、ふんわりと……香水の香りがした……。匂いをかいだ瞬間、ぞくぞくと背筋を登るものがあった。なんだか気持ちがふわふわする。
 いつもと違って、お姫様のようにキラキラ光るかわいらしい淳に、脳みそがクラっとする。柔らかな舌が俺の唇をちょんとつつくから、抵抗することなく軽くひらくと、待ちきれないと言ったように隙間を押し広げられ、ふわりと甘い舌が進入し、俺の口の中をいつもの甘い香りではなく、少し強めの花の香りが支配する。しばらくお互いの感触を楽しんだ後、すっと離れる。

「ね?ワガママ……すぎちゃったかな……?」

 よく見れば化粧もいつの間にかバッチリ済んでいて、ゆっくりまばたきをする目はいつもより大きくかわいらしく見えた。

「ふあ……も……いいれす……」

 鼻についたツンとした花の香りが俺の脳をとろかしてバカにしてしまう。もうこのかわいいワガママな姫になら、どれだけ振り回されても我慢してしまおうという気持ちにさせられた。

「そ?じゃあ、ワガママついでにもう一件!」

 淳は俺にもたれながら、そっと脚をもちあげ、俺の太ももにからめるようにすると、スッとシフォン地のスカートを持ち上げる。キラキラ光るラメ入りストッキングは太ももの中央で途切れ、スカートの更に奥へとつながったゴム製のベルトで引き上げられていた。

「ねぇ、達哉?僕、下着ないの……だって、僕、女の子だから男の子の下着なんてつけてられないでしょ……?」

「つっつけてないんですか!?」

それはいけねぇ!!と叫びそうになると淳の黒のグローブを付けた手に、ぐっと口をふさがれる。香水の匂いにふらっとする。

「……聞かれたらどうするの?僕を変なおじさんに触らせてもいいの?」

「……だ、だめれふ……」

 淳の魅力にすっかりメロメロにされてしまった俺は、淳に腕を引かれてそのままキラッキラの世界、ランジェリーショップに連れて行かれる。目に映るのはかわいらしいプリントものや、定番のレースもの、でもどれもこれもひらひらふりふりと女の子らしさを忘れていないデザインばかりで目がくらむ。
 店の前に置かれていた下着たちを過ぎて、ちょっと妖しげなピンク色の照明のコーナーに連れて行かれると、やさしく耳元でささやかれる。

「ほら、達哉の好きなランジェリー……どんなのでもいいんだよ……選んでごらん?」

 そういって淳が手渡してきたのは、一見普通のパンティーだった。

「ぬおおおおっ!」

 俺は下着を手に取ると思わず悲鳴を上げる。店員さんのくすくす笑う声が聞こえる。いや、だってこれ、これ、布じゃないじゃないですか。半透明じゃないですか……。次に淳が渡してきたランジェリーは……

「いや、これだめだろ。だって大事なところ……」

 黒のブラに引かれたピンク色のレースのライン、デザインかと思っていた丁度胸の先端が来る部分が、ぱっくりと開いた。

「これがおそろいのパンツね?」

「いやいやいや、だめだろうこれはだめだ」

 案の定、ピンクのレースのラインがセンターを分けており、丁度大事な部分がある場所に指を入れると、布を割り裂いてすんなりと指が内側に入る……。淳が俺の反応を見ておかしそうに笑っている。どうしておまえはこんなところにいて平気なんだと言いたい。そしてこんなセクシー通り越して挑発的な下着見せてなんで喜んでんだよ。

「ふふ、達哉、これ気に入った?これにしようかな?」

 淳はふふっとほほえむ。やめてください。本当そんな格好していいんですか淳さん。ゆらゆらゆれるシフォンのミニスカート。見えそうで見えない先は、はいてないゾーン。あぁもう、着ても着なくてもエロイってどういうことだ。淳と店員さんがうれしそうにくすくす話し合ってる。ガールズトークまでできるのか淳は。全くおそろしい。女がおそろしい。男にも女にもなれる淳がもっとおそろしい。

 いるだけで貧血を起こしそうなランジェリーショップからずりずりと引きずり出され、ベンチに座らされる。

「お財布、本当にからっぽになっちゃったよ達哉?」

「もう、好きにしてください……」

 俺はうつむいて涙を流した。純粋でかわいい天使のような淳は飛び去り、今、ここにいるのは魔界よりやってきた小悪魔淳なのだ。

「言われなくても好きにするよ……ほぉら達哉、おうち、か・え・ろ?」

「ギャヒィン!」

 わけのわからない悲鳴を上げながら俺は淳に引きづられて帰途に着くのだった。


   ◇


 もうすでに股間がソワソワしている。ランジェリーショップで買った、あのショッキングな下着を淳が着ている。しかも、そんなこと言われなきゃわからないような、かわいらしい服を着ているのに。ピンクのシフォンスカートはふわふわと淳の女の子らしさを強調する。脚は、ラメのせいでキラキラ輝いて、太ももの丸みが強調され、触ってみたいと思わせた。ベッドの上で二人で並んで座るだけ。でも今日の淳は超肉食系だ、いつ襲われるかわかったものじゃない。

「さっきからずっと、ハァハァいってどうしたの?」

「うっ……そ、そんなハァハァ言ってるか、俺……」

 確かに胸が苦しくて、体が火照って……いう事……きかない気がするけど……。

 どれだけ淳を大切に思おうがこんなものかと絶望的な思いがした。心と体は引き裂かれたように別行動を起こす。せめて体が淳に乱暴を動かぬようにと抵抗するので精いっぱいだった。
 淳から誘ってんだからいいじゃないか?俺の心の悪い部分がそういうが、昨日の今日だなんてそれこそ淳の体に負担を掛ける。漢ならば、大事な人の体を思いやることが第一ではないか。

「顔真っ赤だし、よだれでそうなほど口、開いて……」

 つぅっと口の端を手首ほどの黒のグローブで、すっと撫でられる。いい生地なのだろ。触れる心地がたまらない。ごくりと生唾を飲む。さっきから俺の股間が張りっぱなしで敏感になっており、少し動くだけでふっと快楽が襲って来る。淳への情欲が爆発することがおそろしくて動けない、意識が朦朧としていた。

――大人しく身を任せろよ……情欲が優しく囁く。

「今日はたくさんワガママしちゃったから、ぜぇんぶ返してあげるね……?た・つ・や?」

 マスカラでボリュームアップしたまつげが伏せられた目を、艶かしく縁取る。ピンクのグロスでつやつやの唇の向こうから、温かく湿った淳の甘い息がふっと俺の肌を撫でる。

「うぅっ……」

 淳の手が優しく俺の股間を揉みあげる。ズボンの上から淳が咥えこみ、ほほえむ。

「……たっぷり……ゆっくり返してあげる……」

 じわじわと染み込む唾液、生暖かく絞める感触。ズボンのボタンが外され、ファスナーのつまみをそっと淳が口にくわえる。ジ……ジジッ……と不器用に、ゆっくりと降ろされていく。振動だけでイってしまいそうだ。

「むずかし……んっ……はぁ……ふふっ頭、出してる……達哉の……んっ……」

 口から離れたつまみを探して、やわらかい舌が、ズボン越しよりさらに確かな感触で、パンツの上をすべる。股間がはちきれそうに痛い。楽にしてほしい……

「らめっ……じらさ……ないれくれ……」

 中途半端にズボンに締め付けられた股間がムズムズする。淳の手がパンツのゴムにかけられ、ぐっと引き下げる。ゴムがぐいっとしめつけてくる。

「いたっ……」

「ご、ごめんね……僕、不器用だから……」

 飛び出した先端をぺろぺろと淳が舐める。ぐいぐいと締め付けられて射精できない。淳の瞳はいたずらな輝きを称えている。絶対にわざとだ。俺の理性を嘲笑っている。

「ん……痛いよね?……どれだけ頭でわかってても、体、止まらないよね……?」

 パンツから漏れ出た先端を優しくツンツンっと触れられる。

「もっ……カンベンしてくれ……いじめないで……」

 涙がポロポロこぼれだす。淳のほほえみは艶やかで……。

「そ、そんな顔しないで達哉……」

 淳が顔を反らし、もじもじとシフォンスカートを持ち上げる。黒のレースのガーターベルト、その上に履かれた例のスリットの入った黒のパンツはふくらみに押しやられて、赤く染まった肌をさらけ出していた。淳がそっとスリットを両の手で広げると、淳のものがグンっと前に伸び出た。とろとろの精液が滴る先端を頬にぐいっと押し付けられる。

「ね、僕、達哉のせいでこんなになっちゃうんだよ……君がそんな……顔……するから……せっかくかわいい女の子してたのに……」

 淳がペロリと自分の唇を舐める。濃厚なにおい、熱をもった淳の陰茎、荒い呼吸が漏れ、心臓が破裂しそうだった。顔を動かし、淳のものが、ちゅぽんっと口の中に入る。俺の脳はもう情欲に支配される。ただひたすらに淳の肌を貪りたいと体が叫ぶ。

「……アハッ!舐めてくれるの……うれしいなぁ……」

 シフォンスカートの中に顔を突っ込むようにして喉を奥まで解放し、呑込む。淳はグローブを外し、俺の髪の毛を梳くように地肌に指を這わせる。頭を動かして気持ち良くなってもらうために、何度も頭全体を動かす。淳もたまらなくなってきたのか、俺の頭を抑えて突き込んできた。そのたびに頬に溜まった空気が潰れ、ぐぽっぐぽっといやらしい音をさせた。
 ギリギリと俺の陰茎を締め付けるゴム、俺の喉を塞ぐ淳のもの。かわいいシフォンスカート、すべすべの太もも、変態チックな下着から覗く……ぷるぷるの玉……指でつまんで刺激をすると、淳が大きく喘ぐ。
 
「やっやめて……ぼ、僕……頭おかしくなるっ……あっ……あっ……達哉っ……達哉ののど……きもちいっ……」

 スカートに溜まる濃厚な匂いが俺の脳を思考停止させる。性欲に忠実な気持ちがやがて支配する。舌でぐいっと押し上げ、歯が当たらぬように角度を変えて何度も喉の奥で刺激してやる。美しい淳に似合わぬ性の衝動、この生臭い匂い……俺を求めて淫靡に変わる淳。

「いやっ……出ちゃうっ出ちゃうよぉっ!」

 俺の頭皮に当たる指先に力がこもり、震える。のどの壁に当たった先端から、勢いよく出た精液が俺の喉を伝って落ちる。嗚咽をこらえてゴクンゴクンと音を立てて飲み干す。口の中でどんどん萎えていく淳のものを軽く食むとビクンっと太ももが震える。

「っはぁあー……飲んだ飲んだ……」

 伏し目がちになり、酸素欠乏気味にふらふらしながら口の端を滴る淳の精液をブレザーの袖で拭う。もうどうなっても知らない。みんなみんな、淳が悪いのだ。淳が俺をいちいち刺激してくるからっ!!
 淳は俺の頭を押さえるようにして前かがみになる。震える太ももに舌を這わせる。

「はぁんっ」

 そのまま膝を抱え、持ち上げるようにしてベッドに押し倒す。シフォン地のスカートをめくりあげ、くったりと萎えた淳のものをグッと握る。淳が胸の上で手を祈るように握りしめ、涙目でこちらを見ている。ゾクゾクと嗜虐心が湧いてくる。

「んっ……」

「知らないからな?……おまえが悪いんだ。犯しつくすぞ……」

 よくわからないけど、エロい雰囲気に酔ってしまったのかもしれない。ふらふらと立ち上がるもう何かタガが外れてしまった気がする。

「やっ……達哉……かっこいい……」

 ズボンを一気に下ろす。今まで押さえつけられていた俺のアポロが憤る。アナルが程よい位置を向くように太腿を持ち上げ、一気に貫く。

「ひんっ!」

 さっきまで強気だった淳が俺の下で喘ぎだす。ワンピースの胸をぐいっと無理矢理下げると、あの卑猥な黒いブラジャーが現れた。付けている意味はあるのだろうか……白い肌が透けて見えている……。ピンクのレースでわかりやすくなっているスリットを割ると、かわいらしい色をした乳首をみつけ、親指で押し上げる。淳が背中をのけぞらせ、大きな声を上げる。その体を背中から抱きしめ、俺の体に無理やり引き寄せ、汗の滴る右頬をレロっと舐める。硬直して、貫く快楽に小さく震える淳の体。口の中で淳の汗をあじわい、陶酔しながらごくんとのみこむ。

「あはっ……すごっ……達哉っ……」

「許さないからな……今月の給料全部使いやがって……」

「んっ……許さないでっ……許しちゃいや……」

 淳の肉壁を無理矢理割り裂き、奥の奥へと突き上げ、ぐっと入口まで戻ると、まだグンっと突き上げる。痛みと快楽の間で淳が涙を流しながら鳴く。

「あひっ!い……あぁっ……」

 淳が大きく口をあけ、ガクンとのけぞりながら射精する。大事なシフォンスカートにぶっかかり、エロ下着の上に淳のものがくたりと寝る。

「こ、この服も……下着も……大事に使えよ……」

 無理矢理つきこむたびに、俺の腹の下で再び勃起した淳のものがゆれている。親指で乳首をこねまわし、人差し指と合わせてつまみ上げる。

「あぁああっ!乳首っやっ……」

「くそー……何がイヤだよ……こうしてほしくて……誘ってたくせに……わざといやらしい下着姿見せつけて、女装して、いい匂いぷんぷんさせて……天然装いやがって……」

 腰がぶつかるたび、汗がはじけ、精液が押し上げられて広がっていく。淳の胎内はもう何往復もしているうちに、ギチギチ締め付けていただけだった胎内が俺を受け入れるように広がり優しく包み込むようになる。抜こうとすると名残惜しげにその肉をからみつかせ、精液を搾り取ろうとしてくる。脳がもうバカになったみたいに快楽でいっぱいになる。
 目の前がぼやけてくる。ったく……慣れた体しやがって……。

「あぁっ……そうだよぉっ……達哉……達哉……のせいだからぁっ……」

「まだ人のせいにするか……うっ……」

 ぶるっと震えがくる。

「で、出る……出るぞ……」

「あはっ……来てっ……来てぇっ……僕のおなか……達哉のでいっぱいにして……」

 ラメ入りストッキングをした足が俺の腰に回る。尻にチクチクとラメが刺さってむずがゆい。しっかりと隙間なく淳の尻と俺の腰が密着し、ずっとずっとずーっと我慢してきた俺の精液を注ぎ込む。アナルのひだと俺のものの間から、ブチュブチュと精液が漏れだす。
 あまりの心地よさに脳が痺れる。口がだらしなくひらき、思わず笑い出す。

「ひあっ……出てるのわかる……達哉の……すごく脈打って……」

「そ、そうだろう……ど、どんだけガマンさせたかわかってるのかよ……」

「あはっ……ごめんね……ごめん……」

 ズルゥっと俺のものを抜く。ぐったりとふわふわふりふりの服に包まれた淳の体の上に倒れ込む。花のいいにおいに混じって、たっぷりと淫猥なにおい。よじ登るようにして、淳にキスをする。舌を入れ、淳の頭を抑え込み、乱暴に貪る。

「んっふ……ごほっ……んっ……」

「んっ……んっ……んっ……」

 息が苦しくて気絶しそうになるほどにねっとりと……喉の奥まで凌辱するように。淳が苦しそうに咳をし始めると、ようやく止めてやる。

「んぐっ……ふあ……」

 淳がほほえむ。
「すごい……きもちよくって……とろんってして……からだ……うごかない……」

「お、おれも……」

 手を握り合う。

「達哉……大好き……」

「ん、と、当然だ……」

 淳は結局、今日も俺の家に泊まることになった。

「もう……めんどくさいし、ずっと、俺の家に住んだら?」

 淳の胸に顔を埋めながら俺は言う。なんかもうガマンすることがバカらしくなってきた。つまりは、俺がどれだけガマンしようとも淳がガマンできないわけだ。

「それはだめ……僕も君も……とんでもなくエッチだから……バカになっちゃうよ……」

「なっ何をいまさら……」

「きょ、今日のこと……本当は達哉……悪くないんだよ……こ、これ……」

 そういって淳が俺に小瓶を渡す。

「ふぇ、ふぇろまエックス……」

 これは栄吉が付けているとかいう香水じゃないか。

「今日の達哉……なんだかそっけないから……いたずら……してみたの……」

 ま、まさかこのフェロマXのせいで俺は途中からエロ野獣になってしまったのか?いや、それはおかしい。

「……え、栄吉がつけてても何ともないのにどうしてだ……淳が付けるとなんでこんなに効果があるんだ……」

「知らない……」

 淳がそっと目をそらす。

「な、なんか混ぜたのか」

「さぁね……?」

 じゅ、淳ならやりかねない。っというか、昨日の今日でこんだけしちゃっても平気とか、淳の体力には恐れ入る。っというか……どこまで掘っても真実にたどり着けなさそうな淳の策略には……恐れ入る。だから俺は思考を停止した。

 俺は紳士になるのをあきらめた。

 じゅん うま。

END

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大幸妄太郎

Author:大幸妄太郎
ペル2(達淳)・ドリフターズ(とよいち)に
メロメロ多幸症の妄太郎です。女装・SMが好き。
ハッピーエンド主義者。
サークル名:ニューロフォリア
通販ページ:http://www.chalema.com/book/newrophoria/
メール:mohtaro_2ew6phoria★hotmail.co.jp
(★を@にかえてください!)

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